所内を点検していると、足元に何やら巻物のようにくるまった葉っぱを発見!
正体はオトシブミが葉っぱで作ったゆりかごでした。
この中がどうなっているのか気になってしまいましたので、広げて見ることにしました。
とっても緻密にきれいに巻かれています。
どこまでいっても卵らしきものは出てきません…と、とうとう広げ終ってしまいました。
よーく見て見ると、葉っぱの先端に黄色い粒がありました。
どうやらこれがオトシブミが大事に育てようとしている卵だったようです。
虫の芸術的な仕事に、惚れこんでしまいました。
あんなに小さな体で、こんなに大きな仕事ができるなんて…、虫から学ぶことは多そうですね。
ちなみに、広げてしまった葉っぱは元に戻して森の中へかえしてきました。
ゆりかごを探すとたくさん見つかったので、成長の様子を受付でご覧頂けるように展示しました。是非見に来てくださいね!
谷口宏樹(ロッキー)
<オトシブミの一生>
5~6月頃、交尾したオトシブミの雌は、赤ちゃんのための「ゆりかご」を作りはじめます。
クリやコナラなどの葉脈を噛んで傷を付け、葉をしおれさせて上手に巻き上げるのです。
卵は5~6日で孵化し、ゆりかごである葉を食べながら約2週間でさなぎになります。
その後、5日くらいで羽化します。
翌年の5月、卵を産むと死んでしまうという生活を送っています。